STORIES Vol.3 「こんなのあったらうれしい」から始まった吊り裏毛スウェットづくり

STORIES Vol.3 「こんなのあったらうれしい」から始まった吊り裏毛スウェットづくり

 

―今回、TARROWの吊り裏毛についてお話したいと思います。TARROW冬の定番の吊り裏毛ですが、そもそも何故吊り裏毛シリーズを作ろうとおもったのか教えてほしいです。

タロウA:単純にこんなのあったらうれしいなってところからですかね。スウェット(裏毛)って世の中にたくさんあるけど、着心地があまり良くなかったり、値段が適正じゃなかったり、自分がほしいと思えるものと出会えていませんでした。
いいと思うものはやっぱりそれなりの値段がしますしね。
その理由も作る側なので良く理解できるのですが、、、

吊り裏毛を使えば良いものができるとわかっていたので、最初からスウェットやるなら吊り裏毛を使おうと決めていました。あの風合いだったり、生地のもちもち感、雰囲気がとても好きなんですよ。値段との戦いでしたが、そこは頑張りと努力で工夫しました。。。(笑)


 

 ―吊り裏毛にこだわっていたんですね(笑)できればもう少し詳細に吊り裏毛について教えてもらってもいいですか?

タロウA:吊り裏毛は、簡単にいうと昔の編立機、吊り編み機を使って編まれた生地のことをいいます。

産業が発達するにつれて、生産性が求められ短い時間でたくさん編める機械が登場、それが今のスタンダードになっています。昔は吊り編み機がスタンダードでしたけど、吊り編みは1時間に1mとかしか編めないので、生産性が悪く、時代と共に数が激減しました。

ただ編み時間が長い分、空気も一緒に編みこむような形になるので、ふっくらもちもちになるし、編む際に糸に負荷がかかりにくいので、長いこと着用してもへたれにくい丈夫な生地に仕上がります。生産性以外はメリットだらけなんですよ。

高くなる理由ですが、先程も言ったように生産効率が悪いので、その分生地の値段が上がるからです。当然製品の値段も高くなっちゃうんですよね。でも、吊り裏毛の特別感は、なんというか大人の浪漫みたいなものを感じてしまうんですよね(笑)

 

 ―浪漫なんですね(笑)

タロウA:着るだけなら、普通の生地のスウェットでいいと思うのですが、どうせなら長く、着て気持ちの良いものを着たいし、なにより特別感あるじゃないですか。自分しか知らないみたいな感じで(笑)

余談ですが、今は吊り編み機って国内でも和歌山にしかないんですよ。
世界的にもめずらしいものです。そういうところにも浪漫を感じます。

 

 ―なるほど、たしかにそう聞くと浪漫を感じる気がします(笑)
TARROWの吊り裏毛は2アイテムですが、どれがおすすめでしょうか?

 

タロウA:どれもおすすめですけど、自分はプルオーバーがおすすめです。カジュアルな印象ですけど、TARROWのプルオーバーはハリ感もあり、ビジネスで着用していてもカジュアル過ぎない見え方ですので。

 

 ―そうなんですね。たしかに黒のプルオーバーとかオフィスカジュアルで活躍しそうです。値段については1万円を越えているのですが、その点はどうでしょうか?

タロウA:だいぶ頑張ったと思います、、、!皆さんの手に届きやすいような価格帯にできたのではないかと自分では思っています。なので一度手に取ってもらいたいですね。