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【インタビュー】『社会とのつながりを紡ぐ場所』福祉事業所「地域作業所 hana」
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【インタビュー】『社会とのつながりを紡ぐ場所』福祉事業所「地域作業所 hana」

equaltoとのコラボアイテム「WIDE CREW NECK P/O equalto edition」のポケット縫い付けを行っていただいた、千葉県にある福祉事業所「地域作業所hana」の代表、筒井 啓介様(以下:筒井様)にhanaについてお話を伺いました。

「地域作業所hana」は、障がいのある方1人1人の目的や個性に応じたサポートを行う福祉作業所で、主な取り組みとして、新聞エコバッグ&封筒作り、製菓作業、縫製作業、ブランド雑貨の製造、内職作業、メール便配達を行なっており、利用者様の希望や得意分野に寄り添って作業分担を決めています。

 

-- まず、福祉事業所「地域作業所hana」がどんなところか教えてください。
筒井様:私たちの施設は、いわゆる「就労継続支援B型」の事業所です。これは、旧来の福祉作業所としての役割を果たしています。障がいがあっても働く権利があるはずなのに、現代の社会では、障がいがあることで一般企業で働けない方が圧倒的に多いのが現実です。社会や法律が少しずつ変わってきていますが、それでも働きたくても働けない人が多いのが現状です。そこで、福祉サービスを提供しつつ、一緒に働ける環境を作ろうというのがこの事業所の目的です。

雇用契約とは異なる点として、企業から依頼を受けた仕事を、利用者が行い、その収益から原材料費などの必要経費を差し引いた残りを利用者さんに分配する仕組みになっています。収益が増えれば、それだけ分配金も増えるという形です。

全国には約1万5,000ヶ所の就労継続支援B型の事業所があり、平均賃金は月1万7,000円程度です。(※いずれも令和4年度実績)
私たちはこの状況を少しでも改善したいという思いで活動をしています。

-- どのような方が利用されていますか?
筒井様:私たちの施設に通っている方々の中で、将来、一般企業で働きたいと考えている方が半数を占めています。残りの半数の方々は、すぐに働くことが難しい方もいれば、継続して施設への通所を希望している方もいます。そのような方々にとっては、生活リズムを整えたり、家族以外の人と交流することが大切な目的となっていることが多いです。自宅で閉じこもってしまうと、人と話すことがなくなり、精神的に孤立してしまうことがあるので、少しずつでも社会と関わることで、生活の豊かさを感じていただくことを目指しています。

-- 現在、hanaにはどれくらいの利用者様がいらっしゃいますか?
筒井様:定員は20名ですが、登録者は45名ほどです。日々通所するのは大体20名から25名で、曜日によって通所される方は異なります。精神的な疾患を抱えている方が多いため、毎日通所される方もいれば、週に2~3回程度の方が多いというのが現状です。

- 利用者様の年齢層はどうでしょうか?
筒井様:年齢層は非常に幅広いです。特別支援学校を卒業した19歳の方から、70代の方までいらっしゃいます。


作業のポイントがすぐ確認できるように作業台前のメモ。


-- 利用者様の中には、家族以外との関わりがない方もいると伺いましたが、ここでは利用者様同士のコミュニケーションはどのように行われていますか?

筒井様:利用者さん同士のコミュニケーションには課題もあります。それぞれの方にとって、社会経験が少ない場合が多く、対面でのコミュニケーションが難しい方も多いです。例えばLINEなどの連絡ツールを通じて、誤解が生じることも多いです。

そのため、最初は事業所の中での支援員とのやり取りを重視し、少しずつ他の利用者さんとの関係を広げていく形をとっています。昼休みなどには、利用者さん同士で話すこともありますが、人との距離感を学ぶことが大切なので、まずは少しずつでもコミュニケーションが取れるようになることを目指しています。



利用者様と作業内容の確認を行うhanaスタッフ。

-- 現在はTARROWをはじめ、さまざまなブランドのお仕事をされていますが、立ち上げ当初はどのようなお仕事が多かったですか?
筒井様:初期の頃は、例えばレジ袋の中にチラシを入れたり、ポスターの裏に両面テープを貼る作業などがよくありました。ただ、そういった作業は単調で、利用者さんがやった仕事がどのように社会に役立っているかが実感しづらいという課題がありました。

現在は、彼らが作ったものがどのように使われ、誰の手に渡るのかをフィードバックとして伝えることを大切にしています。これにより、自己肯定感を高め、やりがいを感じてもらいたいと考えています。


ミシンや壁、至るところにもメモが貼ってあり利用者様の不安要素を少なくしています。

-- 筒井様がこの「hana」を立ち上げたきっかけを教えてください。
筒井様:元々、私は大学時代にまちづくりに興味を持っていました。木更津でまちづくりを行うことになり、その中で福祉の領域に関わるようになりました。当時、地域で障がい者支援を行う施設は少なく、特に障がいのある子供たちの将来の働き場がないことが問題となっていました。そのような状況を知り、私自身も何かできることはないかと考えるようになりました。

その後、無認可の福祉作業所を立ち上げ、最初は本当に小さな規模で始めましたが、障がいのある方やそのご家族の切実な声を聞き、少しずつ支援の輪を広げていきました。

-- 筒井様がこの「hana」を運営している中で、やりがいを感じる瞬間を教えてください。
筒井様:やりがいを感じる瞬間は、利用者さんの人生に関わり、その成長を見守るときです。もちろん、大変なことも多いですが、それ以上に嬉しさを感じる瞬間がたくさんあります。特に、以前は社会的に孤立していた方が少しずつ自信を持てるようになったり、仕事を通じて社会とのつながりを感じられるようになると、こちらも嬉しくなります。

-- 最後に、筒井様が考える「hana」のゴールを教えてください。
筒井様:本来、こうした事業所がなくなることが理想だと思っています。障がいがある人でも、働く権利があるべきです。そして、いずれは障がい者の多くが一般企業で働ける環境が整うべきだと考えています。そのためには、社会全体が障がいに対する理解を深め、企業が積極的に障がい者を受け入れる姿勢を持つことが必要です。

最終的には、こういった施設に依存せず、障がいを持つ方々が自立して社会に貢献できるような環境が整うことを目指しています。

-- 筒井様、本日は貴重なお時間をありがとうございました。

 

インタビューを終え、地域作業所「hana」の現場に触れたことで、作業に取り組む姿勢や進め方に深く感銘を受けました。

縫製ひとつをとっても、慎重に、そして非常に丁寧に進められており、品質を強みとしているTARROWの製品にも全く引けを取らないクオリティでした。


また、筒井様をはじめとするスタッフの方々が、利用者様一人ひとりの個性や性格に寄り添っているからこそ、利用者様も安心して作業を進めることができているのだと感じました。

今後も、TARROWがhana様のような場所やそこで働く方々を知っていただくきっかけになれればいいなと感じました。今後も一緒に取り組んでいけることを楽しみにしています。

 

地域作業所hana:https://hana-work.net/

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